「NTTコム抹殺」の悪だくみ

郵政民営化見直しに便乗して、総務省の「ドン」とNTTの「天皇」が腹合わせ。

2009年3月号 BUSINESS

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迫る衆院選を前に、郵政民営化が見直しに向けて大きなうねりを見せているが、水面下でもうひとつ、「独占回帰」の策謀が動いている。NTTのグループ再統合だ。NTT再統合は、郵政再統合の影絵のように奇妙な動きを見せている。影絵師を演ずるのは次期次官ポストをうかがう総務省のドン。これにNTTの「天皇」が呼応する構図だ。「NTTデータとNTTコミュニケーションズ(NTTコム)をくっつけたらどうか」「固定と携帯の融合の時代だから、NTTコムとNTTドコモを統合するべきだろう」「NTT東西の分割はやり過ぎだった。もとに戻すべきではないか」ジグソーパズルをはめるような議論が連日、霞が関の総務省で続いている。「下級官吏の頭の体操ではない。課長級以上、審議官、局長クラスのテーブルの上だ。そこには時折、NTTの幹部も同席する」と、ある総務官僚は打ち明ける。NTTの組織再編成問題は、2005年の政 ………

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