明日なき三井化と昭電の屈辱

自動車・電機の壊滅が飛び火。時価総額の低い名門企業が「まな板の鯉」。

2009年3月号 BUSINESS

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化学業界が戦後2度目の大再編の時機を迎える。主要顧客である自動車や電機の経営が壊滅状態にあることが業界再編を加速させるからだ。優良企業のトヨタ自動車やソニーまでもが2009年3月期連結決算では史上最悪と言われるほどの大赤字に転落。非正規労働者の雇用契約解除や部品調達価格の見直しなどコスト削減を強化している。現時点では化学業界の業績悪化は目立たないが、自動車や電機といった組み立て産業に素材を納める化学産業も今後は一蓮托生。その中でも、業績低迷が続きそうなのが三井化学と昭和電工だ。最大手の三菱ケミカルホールディングスや住友化学、旭化成は10年3月期には業績が持ち直すと見られるが、三井化学と昭和電工について、業界関係者の間では「今の市場収縮が終わっても、両社の収益力には疑問符が付く。株式の時価総額が他の大手より段違いに低いこの2社が『まな板の鯉』になっ ………

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