2009年3月号 連載 [硯の海 当世「言の葉」考 第35回]
バラク・フセイン・オバマ第44代アメリカ合衆国大統領。2009年1月20日(日本時間21日未明)の就任演説は、人類史上、もっとも多くの人々の耳目を集めた演説だった。おそらく世界100カ国以上で生中継され、インターネットではホワイトハウスをはじめ、CNNなどテレビ各局、ニューヨークタイムズなど主要新聞が中継した。NHKは真夜中の放送にもかかわらず、通常の同時間帯の4倍、関東で5・9%、関西で6・7%と驚異的な視聴率(ビデオリサーチ)を記録した。日本の新聞も1面トップで報じ、なかでも毎日新聞は演説内容の前半部分を1面の題字横に掲載するなど異例の扱いだった。英会話学校ばかりか中学、高校の英語の授業でも早速、教材として使われた。演説を録音したCDつきの保存版(日英対訳)が日本で発売されたのは演説の10日後だった。私は生中継で見て、そのあとホワイトハウスのホームページで見た。 ………
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