2009年3月号 DEEP [ディープ・インサイド]
中国投資有限責任公司(CIC)が対日投資に乗り出す。07年秋の設立以来、主に欧米の金融機関に積極投資してきたが、金融危機の影響で巨額の損失を被った。年度末を控え、日本政府が株価下支え対策に乗り出したことも好感し、投資対象に日本株を加え、運用成績の抜本的な改善を目指す。これまでCICは、米ファンドのブラックストーンや米証券モルガン・スタンレーに計80億ドルを出資したが、いずれも巨額の評価損が発生し、欧米投資に見切りをつけた。CICは、中国政府の豊富な外貨準備高の運用を担っており、昨年から幹部が来日し、参入機会を窺っていた。日本政府は日本政策投資銀行を通じて一般企業への公的資金注入に踏み切るほか、日銀も銀行が保有する株式の買い取りを再開するなど、株価維持に懸命に取り組んでおり、日本市場の底割れ懸念は低下した。外銀トレーダーは「対日投資はドルやユーロの下 ………
オンラインサービスをご利用いただくには会員認証が必要です。
IDとパスワードをご入力のうえ、ログインしてください。
FACTA onlineは購読者限定のオンライン会員サービス(無料)です。年間定期購読をご契約の方は「最新号含む過去12号分の記事全文」を閲覧いただけます。オンライン会員登録がお済みでない方はこちらからお手続きください(※オンライン会員サービスの詳細はこちらをご覧ください)。