コスモ石油の窮地を救った岡部会長の「アブダビ詣で」

2009年3月号 BUSINESS [ビジネス・インサイド]

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エクソンモービルとの統合説が囁かれていたコスモ石油だが、岡部敬一郎会長の粘り強い交渉により、UAE(アラブ首長国連邦)のアブダビ首長国との油田権益延長合意を成立させ、息を吹き返すことになった。コスモは稼ぎ頭のガソリン販売量シェアが大手元売り最下位に転落し、08年度上半期の国内石油精製・販売事業も20億円近い赤字。ガソリン需要の低迷と価格急落を受けて今期の赤字はさらに拡大する見通しとなり、単独での生き残りは困難と噂されてきた。コスモの今上期の経常利益は300億円。うち290億円を海外で稼いでおり、アブダビの油田権益が「命綱」になっていた。とりわけ、子会社のアブダビ石油は1973年にムバラス油田での商業生産を始め、現在日量1万8千バレル、従業員わずか80名で年間200億円を超える高収益を上げている。同油田権益が2012年に期限を迎えることから、その更新に命運がかかって ………

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