2009年3月号 POLITICS [ポリティクス・インサイド]
中曽根弘文外務相(参院議員、当選4回)の存在感が薄く、外務官僚たちを悩ませている。外相にとって最大の華である外国訪問の同行記者は常に少人数にとどまり、先の韓国訪問でも常連のNHK、朝日、読売、共同通信の4社だけだった。就任当初こそ外務省詰めの記者に取り囲まれていたが、今では「秘書官と警護官だけを引き連れ、マスコミからはほとんど無視されている」(外務省関係者)。確かに、先の沖縄視察の扱いも極めて地味だった。温厚な中曽根氏も「オレの記事だけ、なぜ小さい!」と苛立ちをあらわにすることがあるそうだ。参院議員で郵政民営化法案に反対した経緯のある中曽根氏の外相起用は、もともと与党内でも評判がよくなかった。おまけに同氏は文教族で外交に疎い。麻生首相は「『外交の麻生』をアピールするため、あえて軽量の中曽根さんを選んだ」(首相周辺)と揶揄されるゆえんだ。そん ………
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