イラクの油田開発狙うINPEXらの危険な賭け

2009年2月号 BUSINESS [ビジネス・インサイド]

  • はてなブックマークに追加

原油価格がピーク時の4分の1にまで暴落する中、産油国政府の財政状況が日増しに悪化している。中東産油国の多くは、予算策定時の想定原油価格を1バレル=70ドル前後としているため、現状の原油価格では予算の半分の歳入しかない。特に03年の米国との戦争以降、内戦状態となっているイラクの財政状況は深刻だ。それゆえ、多くの産油国が資源ナショナリズムによって国内油田の外国資本への開放に否定的であるのと対照的に、イラク中央政府は海外石油企業への鉱区開放に前向きだ。09年年初には、イラクのシャハリスタニ石油大臣が、国内の10以上の油田にかかわる国際入札を発表した。それに飛びついたのは、他ならぬ日本の石油開発企業だ。日本の石油開発企業は、08年上半期に原油と天然ガスの価格高騰による恩恵を受けて、史上最高の決算を謳歌。日本最大の石油開発企業である国際石油開発帝石(INPEX)は ………

ログイン

オンラインサービスをご利用いただくには会員認証が必要です。
IDとパスワードをご入力のうえ、ログインしてください。

FACTA onlineは購読者限定のオンライン会員サービス(無料)です。年間定期購読をご契約の方は「最新号含む過去12号分の記事全文」を閲覧いただけます。オンライン会員登録がお済みでない方はこちらからお手続きください(※オンライン会員サービスの詳細はこちらをご覧ください)。