ハマス駆逐は不可能、根気あるのみ

ガザ侵攻で炎上した中東紛争。カリスマや新外交に期待は禁物だ。オバマは奇跡の人ではない。

2009年2月号 GLOBAL [オバマの難題Ⅲ]

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パレスチナ自治区ガザからイスラム原理主義組織ハマス(「イスラム抵抗運動」の略称)が発射するロケット弾攻撃に対して、イスラエルがF16戦闘機や地上部隊まで動員して反撃に出て、1月11日までに880人を超す犠牲者を出し、イスラエル・パレスチナ紛争は混迷を極めている。1月8日、国連安保理は英国提案の停戦決議を採択したが、米国は棄権し、実効はおぼつかない。エジプトの調停も(本稿執筆時点の11日現在)結論が出ていない。イスラエルが強い信頼を寄せるのは米国だ。中東和平プロセスには、米国の強いリーダーシップが求められる。第44代の米大統領に就任するオバマの選択肢を理解するには、いくつかの点を明確にしておく必要がある。第一に、よほどのことがない限り、ハマスは今後もガザを支配し続ける。2月に予定されるイスラエル総選挙で首相復帰を狙うエフード・バラク国防相は、「イスラエル ………

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