「半導体事業」が命取りの富士通

日を追って膨れ上がる莫大な赤字。「空気が読めない」ぬるま湯経営で未曾有の危機を乗り切れるのか。

2009年2月号 BUSINESS

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暮れも押し迫った12月26日、「日本を代表するメーカーが週明けの29日に倒産する」「経済産業省が事態収拾に動き出した」という怪情報が永田町を駆け巡った。「日本を代表するメーカーとは、どこか?」。さまざまな企業名が挙がっては消えた。実際には何も起こらずガセネタだったのだが、関係筋で「最も懸念が強い」と噂されたのはDRAM大手のエルピーダメモリだった。エルピーダに破綻が懸念された直接の原因は、同社が11月に発行した500億円の新株予約権付社債(CB)にある。発行したCBは、株価が下限転換価格を20営業日連続で下回った場合には繰り上げ償還しなければならない条件が付いていた。下限価格は509円。これに対して20営業日目となる12月11日のエルピーダ株の終値は420円だった。条件に抵触したため、同社は500億円を繰り上げ償還せざるを得なくなった。そこから資金繰り不安説が広まったわけ ………

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