CP「政投銀買い取り」に財務省が暗躍

国交省の先走りをうっちゃり、資金繰り難の企業が殺到。 社名非公表の陰で裁量を利かせ「わが世の春」とは。

2009年2月号 BUSINESS

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マネーが凍りついている。金融機関はお互いに信用せず、市中にマネーを流さない。高格付け大企業の無担保の短期資金調達手段であるコマーシャルペーパー(CP)ですら、引き受け手がいないありさまだ。昨年12月、政府は日本政策投資銀行(政投銀)を通じたCPの直接買い上げを決め、日銀も12月19日の政策会合で、利下げとともにCP買い切りを含む資金繰り支援策を発表した。国家が民間企業の「資金繰り」の面倒を見るのだから、非常事態宣言にひとしい。10月にCP資金提供機構(CPFF)を設立してCP買い取りに踏み切った米連邦準備理事会(FRB)の後追いとはいえ、白川方明総裁の「中央銀行が信用リスクの補完に踏み切るのは異例中の異例」という発言に苦衷が表れている。しかもCP購入は、12月初旬から中旬にかけてのわずかな期間にバタバタと決まった。国民的合意が得られるような状態ではなかったが、いっ ………

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