政権交代前夜の胎動か。党内で衆院選勝利から組閣人事に至る詳細な手順を練り始めた。
2009年2月号 POLITICS
「自分は受け取るかどうか分からないのに、皆に『受け取れ』と言う。それがリーダーのやることか」1月8日、衆院予算委員会。民主党代表代行・菅直人は定額給付金を巡って首相・麻生太郎を攻め立てた。政権交代を懸ける2009年、元代表が格落ちの予算委筆頭理事に。国会の切り込み隊長として忙殺される菅は「児玉源太郎か」と日露戦争で内相から参謀次長に降格、二〇三高地を攻め落とした陸軍大将に自らを重ね合わせるが、「本当はあっちをやらなくては……」と後ろ髪を引かれる思いにも囚われていた。「あっち」は昨年12月15日に遡る。「首相指名から組閣完了まで3日はかける。まず首相が大臣全員を集めて基本方針を示し、しっかり腹を合わせてから最初の記者会見に臨む」菅は日本記者クラブでの講演で「官僚任せではない内閣の作り方」をぶち上げた。衆院選に勝った瞬間からの「政権移行」の手順を詳細に ………
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