襲いかかる「日本大恐慌」

マクロ経済指標は軒並み異常値。大小を問わず企業は資金繰りに悲鳴。もはや対岸の火事ではない。

2009年1月号 COVER STORY [世界の流動性枯渇]

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これは地震用語で「断層的シフト」(Seismic Shift)と呼ぶらしい。突如、激震に襲われて奈落に落ち込むことを言う。米投資銀行リーマン・ブラザーズの破綻ショック以降の実体経済がそれにあたる。米国の失業率は11月に6.7%に上昇、非農業部門の被雇用者数は前月比53万人減と34年ぶりの減少幅になった。日本でも11月の新車販売が27%減、工作機械受注が62%減と惨憺たる数字が続出。同月の鉱工業生産指数は73年以来最大の前月比6.4%の下げ幅が見込まれ、10~12月の落ち込みを年率換算すると3割減という急変ぶり。「米欧より相対的に健全」な日本経済も、1970年代石油危機を凌駕する暴風雨圏に突入した。世界に冠たる大企業が、目先の資金繰りに難渋する「流動性枯渇」に直面しているのだ。ロイヤル・ダッチ・シェルは誰もつぶれるとは思わない石油メジャーだが、12月に入って30年債を発行した。安全資 ………

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