「液晶不振」をひた隠すシャープ

薄型テレビがさっぱり売れない。表面化すれば株価が暴落。社長の首が飛びかねない。

2009年1月号 BUSINESS

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11月中旬、ゼネコン(総合建設会社)業界を妙な噂が駆け巡った。「シャープが大阪府堺市に建設している液晶パネル工場の二期工事が中止になった……」シャープが第10世代と呼ばれる最新鋭工場を堺に建設すると発表したのは2007年夏。3800億円の巨費を投じて09年度の稼働をめざす。当初は月産3万6千枚の液晶パネルを作り、ピーク時には7万2千枚を生産する計画だった。実は公表されたのはここまで。「二期工事」なるものは存在しないのだが、ゼネコン関係者は「二期工事は延期ではなく、中止になった」と騒ぎ立てた。もっとも「二期工事」が計画されたフシはある。堺工場の敷地面積は約120ヘクタール。現在の主力工場である亀山第2工場の約4倍だ。液晶パネルの部材となるガラスメーカーやカラーフィルターメーカーなども進出するため、十分な土地が確保されている。あるゼネコンの幹部は「施工業者の清水建 ………

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