側近が取り調べ。息子も妻も非難の的。株価急落から四川大地震まで「国務院失政」でガス抜きか。
2009年1月号 GLOBAL [中国経済の生け贄]
中国の国土資源部弁公庁主任、呂国平が最近、党中央規律委員会の取り調べを受けている。呂国平の姿は10月12日を境に誰も見ていない。この日、ある会議に出席したあと彼は連行され、「双規」(党員に対し「規定の時間」に「規定の場所」で規律違反を取り調べる)が行われている。容疑は経済問題ならびに生活態度関連とされるが、要は土地取引に絡む収賄と、愛人を囲っていた私行が問題視されたのだ。現在の中国で最も値打ちがあるのは土地であり、各地の大プロジェクトでは必ず土地利用の認可を受けなければならない。その認可を仕切る国土資源部弁公庁で最も重要なポストに就任してから、呂の権力は絶大だった。
が、それだけではない。呂の摘発には中国の政治を揺るがす重大な意味がある。呂は温家宝首相との関係が極めて密接で、温家宝が首相に就任してから配下の有力者が汚職容疑で拘束されたのは ………
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