2009年1月号 DEEP [ディープ・インサイド]
中国人民解放軍の対外工作部門として知られる国際友好連絡会(友連会)が、中断していた日本への働きかけを再開した。同会は解放軍総政治部連絡部のダミー機関で、西側諸国の保守系人士の取り込みを任務としてきた。日本では日本財団をパートナーとして、自民党議員や自衛隊OBなどを主たるターゲットとして活動していた。ところが07年春、同会の王慶前・前常務理事が機密情報漏洩で死刑判決を受けていたことが判明。同氏は大佐の階級を持つ軍人で、日本担当の事実上のヘッドであっただけに、友連会は組織解体の危機にさらされた。友連会については近年、本来業務を離れたビジネス化、利権あさりの傾向が指摘されており、日本財団にも距離を置かれていた。さらに一大スキャンダル発生とあって、同会の活動は事実上凍結された。組織改革と再スタートのため担ぎ出されたのが、前外相の李肇星氏。元国連大使 ………
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