ドル危うし。悪化するFRBのバランスシート。バーナンキ更迭説に、NY連銀総裁ガイトナーも落伍か。
2008年12月号 COVER STORY [ブレトンウッズⅡ]
「やれることは、やっている」彼はあたり散らした。ウォール街のオフィスで開いた懇親会で、すこぶる不機嫌だったのだ。このほど訪米した経済同友会幹部も、とばっちりにあっている。1990年代前半の財務省高官時代に在日米国大使館に駐在し、大の日本好きで知られるのに、同友会幹部の表敬訪問を断った。ティム・ガイトナー。米大統領選のマラソンレースを勝ち抜いたバラク・オバマの最重要人事――来年1月に任期切れを迎えるヘンリー・ポールソン財務長官の後釜に、下馬評では有力視されている47歳のニューヨーク連銀総裁である。NY連銀といえば、連邦準備理事会(FRB)を構成する地区連銀のなかでは最大、ウォール街の金融機関を直轄する「アメリカ資本主義の総本山」である。財務長官へのポールポジションにいるはずなのに、最近ご機嫌斜めなのは、クリントン政権で財務長官を務めたローレンス・サマー ………
オンラインサービスをご利用いただくには会員認証が必要です。
IDとパスワードをご入力のうえ、ログインしてください。
FACTA onlineは購読者限定のオンライン会員サービス(無料)です。年間定期購読をご契約の方は「最新号含む過去12号分の記事全文」を閲覧いただけます。オンライン会員登録がお済みでない方はこちらからお手続きください(※オンライン会員サービスの詳細はこちらをご覧ください)。