ヘッジファンドの裏に「ハワラ」網

世界株安に乗じて荒稼ぎか。MI6の追跡で、「テロマネー」のルートが浮かぶ。

2008年12月号 BUSINESS

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英国の対外諜報機関MI6(正式名はSIS)には、市場に目を凝らす金融アナリストがいる。このほどMI6がトップクラスのアナリストを採用して、ヘッジファンドの捜査に乗り出した。ほかでもない、9月の米証券大手リーマン・ブラザーズの経営破綻を機に、保険最大手のAIG(アメリカン・インターナショナル・グループ)など経営難に追い込まれる金融機関が相次ぎ、米国にとどまらず、日本を含めアジアや欧州など世界各国の株式市場が暴落の「TSUNAMI」(津波)に襲われたからだ。この危機に乗じて国際テロ組織アル・カイダがひと稼ぎした可能性があると見ているのだ。アル・カイダが株式取引で資金運用していることが判明したのに加え、金融界の“賭博師”であるヘッジファンドは資金の出所チェックが甘く、アル・カイダが麻薬取引などで得た資金で株式市場に投入するのに、うってつけの窓口になっているとみたの ………

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