2008年12月号 連載 [CHALLENGER]
第17代最高裁長官に、本誌8月号が抜擢を予想した竹崎博允・東京高裁長官が就任する。最高裁判事を経験せず、14人の現職最高裁判事を飛び越えて裁判所のトップに立つのは、第3代長官の横田喜三郎氏以来、実に48年ぶりだ。しかも竹崎氏は現在64歳で、定年(70歳)まで務めれば、長官在任期間は歴代4位の5年7カ月となる。なぜ竹崎氏に白羽の矢が立ったのか。最高裁長官は内閣が指名し、天皇が任命するが、憲法の定める「司法の独立」を尊重し、現職長官が後任を選び、内閣は一切口出しをせず、追認指名するのが慣例になっている。現職の島田仁郎長官が同じ刑事裁判官の竹崎氏を選んだ理由は、来年から始まる裁判員制度を推進してきたからというのが大方の見方だ。裁判員制度は、無作為に選ばれた国民が、殺人など重大事件を裁判官と一緒に審理し、有罪か無罪か(有罪のときは刑)を決め、判決を言い渡す制 ………
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