NTTドコモの懲りない海外投資

株式評価損で1兆5千億円をどぶに捨てた苦い過去。またもや「ババ」を引かされそうだ。

2008年11月号 BUSINESS

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「また海外に手を出して大やけどをするつもりか」NTTドコモの旧国際投資部門出身のある中堅幹部ははき捨てるように言う。9月14日、ドコモがインドの財閥系携帯電話会社、タタ・テレサービシズ(TTSL)の発行済み株式の25%を15億ドル(約1600億円)で取得する方向で最終調整に入ったと地元有力紙ビジネス・スタンダードが報道したためだ。2002年にオランダのKPNモバイルや、米AT&Tワイヤレスなどに総額1兆9千億円をつぎ込んだ後、株式評価損により1兆5千億円をすった苦い経験から6年。ドコモの中では、みそぎの期間がおわったかのように、また海外投資への野望がむくむくと頭をもたげている。たしかにBRICsのインドの携帯電話市場の成長ぶりには目を見張る。インドの携帯電話累計加入者数は7月末現在で2億1890万人。すでに日本の携帯電話加入者の2倍に膨らんでいる。世界では中国に次いで2位だが、加入 ………

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