習近平の「強敵」汪洋と胡春華

乳製品汚染と炭鉱事故に乗じて、矛先を共青団派に向けるが、太子党批判や政治改革論に火がついて…。

2008年11月号 GLOBAL [メラミンの裏で中国権力闘争]

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中国製のペットフードから粉ミルク、日本の丸大食品の菓子にまで混入していた乳製品のメラミン汚染騒動といい、山西省の炭鉱で大勢が犠牲になった土石流事故といい、いま中国を震撼させている社会問題の裏には、江沢民派の習近平・国家副主席と、共産主義青年団派(団派)の李克強・副首相が火花を散らす権力闘争の激化が隠れている。9月8日、山西省臨汾市の襄汾県でボタ山が崩れ、280人が生き埋めで死んだ。1週間後、山西省の孟学農・省長の辞職願を党中央と国務院が受理した。同省人民代表大会常務委員会は、王君・国家安全生産監督管理総局長を省長代理に任命した。この20年来、部長(大臣)級の幹部が引責辞任したのは、日本の高知学芸高校の修学旅行生が巻き込まれた上海列車事故の責任者だった丁関根・元鉄道部長、SARS(重症急性呼吸器症候群)拡大の責任を取った張文康・元衛生部長、汚職に関与 ………

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