インド洋給油活動の思いちがい

2008年11月号 連載 [「軍略」探照灯 第31回]

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麻生太郎首相は就任翌日、9月25日の国連総会で演説し、日本はインド洋での補給活動を通じ、アフガニスタン等で続く「テロとの戦い」に加わることを表明した。これは自民党総裁選で5人の候補者全員が述べていたことで、ニュース価値はないが、多分やれそうもないことを国連総会で述べたのは奇妙な話だ。現在インド洋(詳しく言えばインド洋北西部のアラビア海、オマーン湾)で海上自衛隊の補給艦と護衛艦各一隻が行っている洋上給油は略称「補給支援特別措置法」に基づいて行われているが、この法律は来年1月15日に期限切れとなる。継続するためには、また新たな法律を制定する必要があるが、参議院で多数を占める野党の反対は確実だ。前回のように衆議院が3分の2以上の賛成で再議決すれば成立するが、それ以前に衆議院の解散、総選挙があれば、自民・公明が3分の2以上の議席を得る公算は極めて低い。こ ………

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