三菱UFJ――畔柳社長「大勇断」の内幕

土壇場で出資条件を見直す離れ業。モルガン・スタンレーへの投資は「百年に一度のチャンス」と、一世一代の大勝負に出た真相。

2008年11月号 BUSINESS [企業スキャン]

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「株さえ握れば筆頭株主として発言ができる。業務提携もこちらの意向で進む。北米と欧州はモルスタ(米モルガン・スタンレー)に任せ、日本とアジアがうちの領分でも構わない。金融市場でグローバルトップ5(世界で5指に入る銀行)になる土台ができたということです」9月末、三菱UFJフィナンシャル・グループ(MUFG)幹部は、米投資銀行第2位のモルスタに対する90億ドル(約9千億円)の出資の戦略的意義を、こうまくしたてた。9月29日に発表された「グローバル・アライアンス戦略の展開を目指して」と題する、両社の資本提携合意によると、MUFGはモルスタの約30億ドル相当の普通株式(1株当たり価格25・25ドル)と、約60億ドル相当の転換権付き永久優先株(同31・25ドル)を引き受け、約21%の議決権を持つ筆頭株主となって、取締役も派遣する。邦銀の海外金融機関への出資として過去最大規模とはいえ、 ………

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