マックス・ウェーバーをもう一度

2008年10月号 連載 [硯の海 当世「言の葉」考 第30回]

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「臨時国会冒頭の首相所信表明演説で、ぜひこれは聞きたいというポイントになるようなものをご教示いただけませんか」と福田首相サイドからメールが届いた。すぐに次のように返信した。マックス・ウェーバーの『職業としての政治』の最後に「政治とは、情熱と判断力の二つを駆使しながら、堅い板に力をこめてじわっじわっと穴をくり貫いていく作業である。もしこの世の中で不可能事を目指して粘り強くアタックしないようでは、およそ可能なことの達成も覚束ないというのはまったく正しく、あらゆる歴史上の経験がこれを証明している」というくだりがありますが、これなどはどうでしょうか。「総理のいまの気持ちにまことにふさわしいと思います」と返事が来た。それから5日後、演説原稿の完成を待たずして福田首相は辞任を表明した。政治とは何か。政治指導者に必要な資質とは何か。1919年1月28日の夕方 ………

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