イーバンクに200億出資 楽天の「チキンレース」

銀行業参入を否定するが、仮想商店街の決済機能を委ねたら、営業停止処分で4千万人会員が漂流する恐れ。

2008年10月号 BUSINESS

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日経ビジネス8月25日号は「ネット流通の研究」という特集を組み、8ページを費やして楽天を持ち上げている。そのインタビューで社長、三木谷浩史は、相変わらず強気でこう抱負を語っている。「日本の個人消費総額は170兆円ぐらいかなと思っていますよ。そのうちネット経由に置き換えられるのは最大3割ぐらいなんじゃないかな。そのうち3割の流通を楽天が握りたいんですね」株式上場で得た資金を企業買収に費やし、企業規模を拡大し続けてきた楽天。証券、信販、マスメディア、果ては球団まで、グループの範囲は広い。しかし一貫してグループの中心となっているのは仮想商店街の「楽天市場」である。楽天にはひとつの悲願がある。「楽天市場」を通じて商品を買う際にクレジットカードなどの決済が欠かせないが、その機能を持つ金融機関を傘下に収めることだ。9月5日、日本経済新聞朝刊は4面の片隅で、イー ………

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