麻生と与謝野が「因縁の戦い」

新政権で要職に座るはずだった知恵袋の出馬に色を失った麻生。与謝野はなぜ、勝負に出たか。

2008年10月号 POLITICS [自民党総裁選の焦点]

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自民党総裁選が告示になった9月10日夜。5候補によるテレビ討論を終えた幹事長・麻生太郎は経済財政担当相・与謝野馨を呼び止めた。「おい、二人で晩メシ行こうか」与謝野はやや引きつりながら「初日から麻生と談合か、ってウチの陣営から殺されちゃうだろうが」と突き放した。「ガハハハ」と踵を返した麻生。その目は笑っていなかった。「(経済財政政策は)与謝野候補とそう違わないと思いますけどね」「与謝野候補は党税制調査会の小委員長をしておられてよくお分かりですんで、安心して聞いていられる」消費税率を10%まで上げ、年金、医療、介護等に充てる「社会保障税」で打って出た財政タカ派の与謝野。「オールドケインジアンと呼ばば呼べ」と積極財政による景気対策を掲げた麻生。歴然たる違いをよそに、麻生は討論で与謝野に抱きつく戦術に出た。「消化試合にはしない」と2位確保にこだわって ………

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