「メタンハイドレート」権益争いの火蓋

二階経産相の後押しで前年度の倍以上の45億円を予算要求。2018年度の商業化に向けて動き出した。

2008年10月号 BUSINESS

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原油高が続く中、「燃える氷」と呼ばれるメタンハイドレートなどの代替エネルギーが注目を浴びている。メタンハイドレートとは天然ガスの主成分であるメタン(CH4)が深海底や極地の地層において低温、高圧下で水分子と結合してシャーベット状になったもので、海底から採取した氷に点火すると青い炎を発する。今、メタンハイドレートが注目される理由は、原油価格が7月上旬に1バレル=150ドルに迫り、石油に替わるエネルギー開発が急務であるため。在来型の天然ガスに比べ、その莫大な資源量も魅力だ。全世界におけるメタンハイドレートは、陸地ではシベリアの永久凍土(ツンドラ)地帯、海洋では米国メキシコ湾、カナダの北極海、アリューシャン海溝などの水深1千メートル以上の深海の地層に存在する。最新研究では、陸地と深海部を合計した原始埋蔵量(元来の資源量)は2万1千兆立方メートル。仮にそ ………

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