天皇家「兄弟不仲」の深層

皇嗣誕生で俄然存在感を増す秋篠宮夫妻。近世に例のない兄弟間の皇位継承はうまくいくのか。

2008年10月号 LIFE [皇位継承の不安]

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実力伯仲とは「きわめてよく似ていて、優劣がない」の意味である。いうまでもないが、兄弟の序列を長男から順に伯・仲・叔・季と呼ぶことから来ている。ふつう伯と仲は年齢も近く、実力が競り合っており、それが兄弟仲に微妙な影を落とす。天皇家の伯仲関係には、皇位継承が絡む。古代の「壬申(じんしん)の乱」は兄と弟の骨肉の争いだった。昭和天皇には、弟の秩父、高松両宮と「戦争」をめぐる相克があった。そして現在の皇太子と秋篠宮。皇室典範が現行のままなら、皇位は皇太子の後、弟宮に移る。「秋篠王朝」の誕生である。弟宮は兄宮の発言を厳しく批判するなど、最近、存在感を増している。天皇家の兄弟仲はいま――。

秋篠宮が敢然と兄宮批判

2006年9月6日、秋篠宮家に悠仁(ひさひと)親王が誕生した。41年ぶりの天皇家の男子誕生は、それまで男系か女系かで世論が割れた皇位継承問題を一気に鎮静化させ、男系男子派 ………

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