迫り来る「新聞経営」危機

広告収入の激減で朝日でさえ実質赤字に転落。労組まで「賃金より雇用」と言い出した。

2008年9月号 DEEP [火の車の惨状]

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下表をとくとご覧いただきたい。新聞労連、日本新聞協会の内部資料をもとに、本誌の独自取材により作成した新聞社の夏のボーナス一覧表である。「前年比」マイナスが並ぶ惨状は、まさに火の車。主因は屋台骨を支えてきた広告収入の激減だ。新聞労連の調べでは、前年実績を上回ったのは毎日新聞、長野日報などごくわずか。前年割れが43紙。全体の8割以上が減った。労連加盟社全体の平均支給額(7月23日現在)は97万2571円と東証1部上場企業173社の平均90万9519円(日本経団連調べ)を上回っているが、その減少率は0.4%と、東証1部企業(0.1%)より大きい。

「日経」がどんどん薄くなる!

昨冬のボーナスで朝日新聞を抜いて業界トップに躍り出た日本経済新聞ですら、広告減収に青ざめている。今年3月以降ずっと前年同月比で15%前後のマイナスが続いているからだ。日経の夏ボーナスは30歳モデルで115万5596円と前年より1万8959円、 ………

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