「北」を利した日韓の「竹島」角逐

双方とも低支持率の悲しさ。すぐ理性を失うソウルと、拉致連携の機を失った日本。

2008年9月号 GLOBAL

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振り上げたコブシをどう下ろすか――日韓外交で韓国側にたびたび見てとれる光景である。権哲賢(クオンチヨルヒヨン)・駐日大使は、日本が新学習指導要領解説書に竹島(韓国名は独島[ドクト])を日本領として明記するとしたことに抗議して帰国していたが、8月5日、東京に帰任した。文部科学省が竹島明記を7月14日に発表した翌日に帰国したから、3週間もコブシを振り上げていたことになる。「本国召還」を韓国政府が宣言したわけではないが、大使を赴任地から帰国させる措置は外交上極めて強硬な策である。それだけに韓国政府はどういったタイミングで、権大使を再び日本へ戻すのかと疑問を呈する声が多かった。 そのタイミングは米国がつくった。7月28日、米政府機関の地名委員会が竹島(米国での呼称は「リアンクール岩礁」)の帰属を「韓国領」から「主権未確定」に変更した。韓国国内は大騒ぎとな ………

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