イラク立てればアフガニスタン立たず

イラクに兵力を集中した結果、今や治安が絶望的な状況。オバマもマケインも大統領選後の増派を唱えるが。

2008年9月号 GLOBAL [Nashim Zehra Eye]

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7月の襲撃事件で一度に殺された9人の米軍兵士をはじめ、アフガニスタンの犠牲者が増え続け、米国防総省は8月8日に当局の増派を承認した。いまやアメリカにとってイラクよりも致命的な戦場と化した。この事実は、米大統領選で激突する候補者二人の関心も、アフガニスタン戦争に向けさせている。共和党候補のジョン・マケインにとって、イラクはテロとの戦いの「前線の中心地」であり、イスラム過激主義者を世界中で打ち負かすために必要な厳しい試練の場である。しかし、タリバンが息を吹き返してきたアフガニスタンの現状を前に、イラク増派には反対の立場をとる。民主党候補のバラク・オバマは、マケインから「ナイーブ(素人)」と一蹴されるが、パキスタンの協力があってもなくても、パキスタンに潜伏しているテロリストに対して攻撃を命じると主張している。「最重要な標的(テロリスト)について裏 ………

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