「クラウン」というブランドの相克

2008年9月号 連載 [industryの極意 第5回]

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クラウンやコロナ、セドリック、ブルーバードといった企業の成長を支えてきた基幹車には、膨大な既存ユーザー母体が存在する。そのためモデルチェンジの際には、ブランドロイヤリティーを継続する配慮が必要である。1991年冒頭のクラウンのモデルチェンジで、今日までトヨタ内に語り継がれているエピソードがある。クラウンは伝統的にフレームの上にゴムを介してボディーが載っている構造で、音や振動に有利な半面、ハンドルを切る際に応答がやや鈍い感じがあった。これはダイレクト感の不足と表現されるが、運転がおとなしい高年齢ユーザーではさしたる問題はなかった。ところが当時、クラウンは法人向け需要に加え、個人向けの販売が急増。30代の活発なビジネス起業家等がこのクラスの車両を購入する傾向が強まり、フレーム付きでは操縦性が物足りないと市場から指摘された。同じ時期に、日産からセド ………

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