小手先では拭えぬ JT、加ト吉の悪玉イメージ

2008年9月号 BUSINESS [ビジネス・インサイド]

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中国製冷凍ギョーザによる中毒事件で「『食の安全』を蔑ろにしたA級戦犯」と酷評される日本たばこ産業(JT)が、年明けに新ブランドを立ち上げる方針だ。JTは今春、冷凍食品大手の加ト吉を完全子会社化したが、加ト吉も帳簿上の物品のやり取りで売上高を水増しする「架空取引」で元幹部が逮捕され、これまた企業イメージが失墜している。ともに「悪評がつきまとい、『あそこの商品は買わない』と消費者に敬遠されている」(大手スーパー関係者)ため、新ブランドで「悪玉」イメージの払拭を図る目論見だ。JTの子会社JTフーズは7月、加ト吉の傘下に入ったが、現在は双方の商品が並存し、「営業も二つの部隊に分かれている」(食品業界関係者)。効率を上げるには冷食事業の統合は自然の流れであり、商品ブランドを一新する狙いもわからなくはない。が、もとは専売公社だったJTの営業部隊は「ウチの商品を ………

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