キヤノンが絞め殺す「研究開発」

御手洗会長が元東大教授を「技術顧問」に招いて問答無用の大リストラ。新事業の芽を摘んで焼野原になりそう。

2008年9月号 BUSINESS [虎の威を借る「技術顧問」]

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「技術展望ができないM会長とI本部長のやり方に、研究開発の研究者たちはやりきれない気持ちで、モチベーションは低下し、とてもC社において新規事業など起きそうにないと皆思っている。辞めていく人たちも出てきている……」本誌は6月半ば、ワープロで綴られた数枚の内部告発を入手した。要約すれば「創業一族出身のワンマン会長が社外から招いた特別顧問を、研究開発(R&D)部門を統括する本部長に抜擢し、次代を担う新規事業の研究テーマの選定を委ねているのだが、その特別顧問が判断基準を明確にすることなく、密室の審議で長年取り組んできたテーマを次々にお払い箱にしている。研究員は不安に戦(おのの)いているが、ワンマン会長の虎の威を借る特別顧問に異を唱えるものはない……」同族企業にありがちな「トップのご乱心」に見えるが、実はこの会社は「日本を代表するエクセレントカンパニー」と ………

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