2008年9月号 POLITICS [ポリティクス・インサイド]
自民党前幹事長の伊吹文明氏が、財務相に就任した。財務省としては、故宮沢喜一氏以来7年ぶりに、大蔵官僚出の大臣を招き入れることになった。伊吹氏は自民党税制調査会の主要メンバーの一人で財政再建派。財務省には理解のある存在に見えるが、省内からは「額賀福志郎前財務相と比べると、逆にやりにくい」という声が強いようだ。「財政再建を重視した起用と見る向きもあるが、むしろ選挙を意識している。うちにとっては厳しいよ」。内閣改造後、伊吹財務相の起用に財務省幹部の一人はこんな感想を漏らした。確かに、伊吹氏は就任直後から財務省には厳しい発言を繰り返している。景気減速と原油高騰への対策を盛り込む総合的な経済対策の策定に向けては、「08年度当初予算を前倒しで執行すればいい。足りなくなったら、その対応を考える」と、補正予算に前向きの姿勢を示している。厳しい財政状況の中 ………
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