2008年9月号 POLITICS [ポリティクス・インサイド]
外務省の今夏の人事異動が話題を呼んでいる。一言でいえば、谷内正太郎・前事務次官(昭和44年入省)色の一掃である。谷内氏が海老原紳・駐インドネシア大使(当時・46年)を後継者にしたいと考えていたのは周知の事実。藪中三十二・外務審議官(44年)を駐米大使、藤崎一郎氏(44年)を駐英大使に配す考えだった。だが福田康夫首相の意向を汲んだ官邸官僚の「指名」で、藪中氏に次官のお鉢が回ってきた。さらに町村信孝官房長官が海老原氏の駐米大使起用に難色を示したことから、藤崎氏が棚ボタで駐米大使を射止め、海老原氏はロンドン行きとなった。次官となった藪中氏が真っ先に手をつけたのは、同期で破格の厚遇を受けてきた谷内色の強い河相周夫・総合外交政策局長(50年)の更迭。安藤裕康・内閣官房副長官補(45年)の後任に追いやり、同期の別所浩郎・国際協力局長(50年)を筆頭局長である総政 ………
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