鶴岡 俊彦氏(元農林水産事務次官)

瑞穂の国「殿軍の将」

2008年9月号 連載 [ひとつの人生]

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コメを含む例外なき関税化が争点だったウルグアイ・ラウンド(UR)農業交渉の決着から15年。合意後の国内対策に辣腕を振るったのが鶴岡である。その生涯は、「完全自給」という城壁が崩れ、安全地帯へと仲間を逃がす、瑞穂の国の“殿(しんがり) 軍の将”にも例えられようか。1993年、細川内閣が関税化先送りの代償として、コメのミニマム・アクセス(最低輸入量)を増やす妥協案を受け入れたときは食糧庁長官だった。翌94年には自社さ連立の村山政権のもと、コメ開放を渋っていた与党の力を借り、バラマキとの批判も受けつつ、大蔵省から総額6兆100億円のUR対策予算を引き出している。仕事や人との付き合いでは、何よりも信義を重んじた。非自民の細川政権発足で、大蔵省など他の省庁が雪崩を打つように自民党と距離を置き始めても、鶴岡は細川と連立を組む小沢一郎に敬意を払いつつ、省内で「自民党と ………

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