2008年9月号 DEEP [ディープ・インサイド]
佐川急便グループの貨物専門航空会社、ギャラクシーエアラインズが、就航後2年足らずの10月6日で全4路線の廃止を決めた。背景には、株主の厳しい姿勢と甘いコスト管理があった。羽田と北九州、那覇、新千歳の各路線と、関西-新千歳の計4路線を運航してきたが、21億円の債務超過で佐川本体や日本航空、三井物産など主要株主から増資による資金調達を拒否されたため資金繰りに行き詰まった。ギャラクシーは九州や北海道と首都圏の間で宅配便の翌日配達を保証し、「陸(佐川本体)-空(ギャラクシー)-陸」のインテグレーター(総合物流業)として一貫物流体制を整え、ゆくゆくはアジアへ雄飛しようと壮大なビジネスモデルを描いていた。需要は悪くなかった。爆発的に伸びているネット通販や業務用の部品・書類配達、生鮮品も好調で、08年3月期決算で63億円の売上高を計上した。だが、その一方で燃油高 ………
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