グリゴーリイ・ポチョムキン<下>

唯一の道は出発

2008年8月号 連載 [第二の男]

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ロシアの女帝エカテリーナはポチョムキンに言った。「わたしたちの意見が分かれるのはいつも政治に関してであって愛情のためではありませんね」相思相愛の共同統治は1774年から始まる。彼女は愛人にすべて打ち明け、意見を聞く。国事に関する文書の多くが二人の合作になったという。最大の課題のプガチョフの乱は同年春、政府軍が大打撃を与え、8月末に全滅。プガチョフは捕えられ75年1月、モスクワで処刑された。絶対君主は中央集権化に悩まされたが、ロシアはイヴァン雷帝の時代に成し遂げて、むしろ弊害が問題だった。プガチョフの乱の拡大も地方が弱体なためだと、二人が着手したのが地方行政の再編強化だ。全国を50県(493郡)に細分化、県知事を中央から派遣、軍の行政・司法は地方貴族が行う。20世紀初めまで続く統治機構である。女帝の愛はすさまじいプレゼントで示された。勲章、伯爵位、ダイ ………

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