国会紛糾のあおりで気の毒な「陸自少年工科学校」

2008年8月号 POLITICS [ポリティクス・インサイド]

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院外交防衛委員会が防衛省汚職事件をめぐり紛糾したまま国会が閉会となり、防衛省設置法改正案などが廃案となったことが、15歳の少年たちの人生に思わぬ波紋を投げかけている。同法案には、総人件費改革による自衛官定員純減のための陸自少年工科学校の改編が含まれ、現在自衛官である「自衛隊生徒」を非自衛官として定員枠から外し、2021年度以降の採用について、①新たな身分「生徒」の新設とこれに伴う「3等陸士」の廃止、②「生徒手当」の新設と3等陸士の「俸給廃止」が盛り込まれていた。同校は1963年設立。生徒は入校と同時に3等陸士に任官。4年間の通信制高等学校修了時に3等陸曹に昇任、陸自の根幹を担う人材となる。これまでの卒業生は1万6千名。家庭の事情などから高校進学を断念せざるを得ない優秀な人材の受け皿機能も果たしてきた。今年の入校案内は6月20日に発行されたが、学校改編のための ………

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