寝具から病院食、洗濯、清掃、売店、駐車場まで業者は談合漬け。何度摘発されても懲りない。
2008年8月号 DEEP
「こんなカルテルの見本のような文書は久々に見たな。目につかないところで、まだやっているのか」地検特捜部で活躍した検事OBがあきれた顔でため息をついた。舞台は病院。医療機器や薬品メーカーだけでなく、入院患者のシーツなど寝具をリースして洗濯するリネンサプライ業者も出入りする。その大手5社が、新規参入を図る業者を封じ込めるために交わした「覚書」を入手した。最初にこんな取り決めが行われていた。「株式会社日本シューター(以下甲という)と5社(ワタキューセイモア、東京基準寝具、小山商会、ヤマシタコーポレーション、柴橋商会、以下乙という)に対する売上総額を年間4億円とする。但し、甲名義に変更する官公立病院1000床、民間病院1000床、計2000床の売上高を含むものとする」露骨といえば露骨。大手5社(東京基準寝具の現在の社名は東基)が2千床分の寝具リース料や洗濯料を日 ………
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