森が苛立つ「中川の謀反」

親分に逆らい総裁候補への名乗りを上げた中川。自民党最大派閥に分裂の芽。

2008年7月号 POLITICS

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4代続けて首相を輩出してきた自民党最大派閥の清和政策研究会(町村派)は、「55年体制」崩壊から15年を経てもなお、「数の力」に頼っている。近い将来起こりうる「ポスト福田」政局でも、いかに主導権を握り、キングメーカーであり続けるかが、派閥の最高実力者、元首相・森喜朗の最大の関心事である。が、ここに来て派閥分裂の芽が現れた。清和研代表世話人の一人、元幹事長・中川秀直の策動にほかならない。

「中川から何も聞いていない」

中川は持論である経済成長重視の「上げ潮」路線や霞が関改革の必要性を訴えた著書『官僚国家の崩壊』を5月に出版。6月4日には派内で勉強会を立ち上げた。集まったのは所属議員87人のうち32人。その前で中川は熱弁を振るった。「納税者に(消費税増税を)お願いする前にやるべきことがある。増税に反対なのではない。安易な増税に反対だと言えば誤解されない」著書の中で中川は、森内閣時代 ………

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