ロンドンの新入児童受難 2千人以上が受入枠不足

2008年7月号 GLOBAL [グローバル・インサイド]

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親に学校選択権を付与するなど、1988年のサッチャー政権による英教育改革を、日本はゆめゆめ真似することなかれ。ロンドンなど首都圏では義務教育の場の不足が顕在化、9月の新入学時にはロンドン全体で2200人超の児童が入学の割り当てを得られず、宙に浮きかねない。英国では入学を希望する小学校を3校まで選べる。定員を超えた場合、学内に兄姉がいるかどうかや、学校までの距離などの選抜基準を適用して振り分ける。ところが、この9月から新ゼロ年生となる03~04年生まれは児童数が急増したため、学校と同じ通りに住むのに入れないという例が続出。ブレア前政権も、親が学校を選ぶのに必要な学校査察制度や全国小学校ランキング制度などを温存したため、順位が下がるのを恐れる学校側が、受入枠拡張に消極的になっている。宙ぶらりんの児童の親は、自宅からも遠く平均以下の不人気校、私立、自宅学習 ………

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