原料高騰が呼んだ遺伝子組み換え「解禁論」

2008年7月号 DEEP [ディープ・インサイド]

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原材料市況の暴騰により、単位面積当たりの収穫量が多い遺伝子組み換え穀物の「解禁」の是非が、再び俎上に載るのは避けられない情勢だ。大豆やトウモロコシの輸入先である米国では組み換え作物の栽培面積が年々拡大していることから、「希少価値」が出た非組み換え品の価格が一段と割高になった。背に腹は代えられず、目立たぬ部分で組み換え品を使う動きも出てきた。ビールや清涼飲料の甘味料ともなるコーンスターチのメーカーの一部は、原料に組み換えトウモロコシの使用を始めた。「まだほんの一部だし、コーンスターチなら組み換え品でも問題ない」(食品企業幹部)というものの、家畜の飼料用などに加え、料理に使われる澱粉にまで用途が広がった。食卓にまた一歩、浸透したのは間違いない。日本の消費者は依然として遺伝子組み換え品への抵抗感が強い。中国製ギョーザ中毒事件による食品への不安 ………

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