「ダビング10」で組んずほぐれつ

メーカーと著作権の権利者が激しいツバ迫り合い。消費者不在のまま先送りされた。

2008年7月号 BUSINESS

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「『ダビング10』にゴーサインが出ないのは、メーカーが一貫性のない行動をとるためだ。決して権利者の責任ではない」5月29日、都内で行われたデジタル私的録画問題に関する権利者会議の記者会見は、メーカー側である電子情報技術産業協会(JEITA)に対する攻撃と、権利者らの自己弁護の言葉であふれていた。6月2日午前4時スタートが見込まれていたデジタル放送の複製回数制限緩和策、通称「ダビング10」。地上デジタル放送番組をDVD録画機などのハードディスク(HDD)に録画した後、現在は1回までしかダビングできないものを10回までに増やせる制度で、すでに対応機種も発売されている。しかし、その「ダビング10」の導入延長が事実上決定的となったのは、開始を1カ月後に控えた5月上旬のことだった。8日の文化庁「私的録音録画小委員会」で前回から一転、態度を硬化させたメーカー側は、続く13日の総 ………

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