霞が関揺るがす「日の丸官僚」構想

「信頼できる官邸スタッフが欲しい」。首相の鶴の一声で「公務員制度改革法案」が審議入り。

2008年6月号 POLITICS

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行政改革担当相・渡辺喜美vs霞が関――。既得権に固執する官僚機構と、自民党でも浮き気味のパフォーマンス政治家の不毛なドタバタ劇。昨春の天下り規制と「人材バンク」創設が第1幕。年末の独立行政法人の統廃合が第2幕だった。衆院で9日に審議入りした国家公務員制度改革基本法案。いよいよ第3幕かと思いきや、首相官邸や民主党も巻きこんで、構図は一段と複雑だ。「いいじゃないか。200人でも600人でも、首相を支えるスタッフを創ればいい」。4月の国会提出を後押ししたのは首相・福田康夫の鶴の一声だった。「首相の命を受け、内閣の重要政策のうち特定のものに係る企画立案に関し、首相を補佐する職(国家戦略スタッフ)を置く」。法案の他の部分には冷たかった宰相がこの一文を見るや、飛びついた。元首相・小泉純一郎は政策決定を官邸主導に転換。慶大教授・竹中平蔵を経済財政諮問会議の担当相に ………

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