西川善文と全特の「化かし合い」

ゆうちょ銀がクロネコを利用したことにつけ込み、郵便局長の権限復活を画策。

2008年6月号 BUSINESS

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「今回は我々の仲間から犯罪者を出してしまい、大変申し訳ない」「監査部門の人間がしっかり見ていればあんな騒ぎにはならなかったのに。会長も気苦労が多いなあ」2月中旬、東京・霞が関の日本郵政グループ本社の一室で、グループの命運を握る重要人物たちの奇妙な会談が行われていた。同僚の起こした事件を詫び、頭を垂れたのは全国特定郵便局長会(全特)会長の中川茂氏。それをなだめたのは日本郵政社長の西川善文氏だった。中川氏が謝罪した事件は、秋田県の大館常盤木町郵便局長(2月下旬に懲戒解雇)が同月中旬、自局のカネを着服した穴埋めに旧1万円札をプリンターで778枚偽造したことが発覚し、通貨及証券模造取締法違反や業務上横領容疑で逮捕、起訴された事件のことだ。この局長はパチンコ狂いで3年前から着服を始め、横領額は980万円にのぼっていた。現役の郵便局長が職務そっちのけで偽札造 ………

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