この世も末の「ヤミ金融」増殖

「多重債務者が激減」は嘘っぱち。サラ金から弾かれた人たちが悪徳業者の餌食になっている。

2008年6月号 DEEP

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サラ金の淘汰が加速している。3月24日、GEコンシューマーが消費者金融大手レイク売却の最終入札を行った。同日、米国ファンドが経営する中堅のアエルが民事再生を東京地裁に申し立てた。生き残りを賭けた大手各社も総量規制に備え急激に与信基準を絞り、貸付金残高を減少させている。07年12月、金融庁は「消費者金融などから5件以上の借り入れがある多重債務者が8カ月間で約40万人も減った」と発表した。渡辺喜美金融担当相は「改正貸金業法による規制強化の結果」と勝利宣言したが、こんな短期間で40万人も減るものか。結論から言えば、国民を欺く「大本営発表」である。

「上客」に食い込む悪徳業者

まず注目したいのは、当局の発表は、全国信用情報センター連合会(全情連)のデータに基づいている。ところが全情連の加盟業者は、07年3月末の1934社から現在1570社に激減。同じく激減している貸金業登録業者約9100社の2割にも満 ………

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