NKK出身者をことごとく排除する恐怖政治に不満爆発。新日鉄の「二番手商法」でグローバル化にも乗り遅れ。
2008年6月号 BUSINESS [企業スキャン]
川崎製鉄とNKKが経営統合して発足したJFEホールディングス。コストカッターの異名をもつ日産自動車のカルロス・ゴーン氏が鉄鋼の調達先を選別することで購入価格を引き下げた、いわゆる「ゴーンショック」が引き金となり、2002年9月に誕生した。いずれ劣らぬ名門同士の統合だったが、実際は過剰設備に苦しんでいたNKKを、川鉄が救済合併したと見る向きが多い。統合後は、中国など新興経済国での旺盛な鉄鋼需要に支えられたこともあり、JFEは着実に業績を伸ばしてきた。売上高営業利益率では国内最大手の新日鉄をも上回るように、データがそれを如実に物語っている。グループ体制が整って初の通期連結決算となった03年3月期の売上高は2兆4268億円、営業利益は1468億円。08年3月期は、それぞれ3兆5398億円(1.5倍)、5105億円(3.5倍)にまで成長した。株式の時価総額も03年3月末と比べ一時は5.8倍(約5兆 ………
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