防衛疑惑の最終章。日米安保の利権屋、秋山が突破口だが、「冷めたスープ」を見透かされ……。
2008年6月号 DEEP
麻雀でいう「オープンリーチ」とは、まさにこのことだろうか。前防衛事務次官、守屋武昌の逮捕からおよそ6カ月。世間からすっかり忘れられていた疑獄事件が再び動き始めた。まず朝日新聞、次いで東京新聞が実名を挙げて、脱税での立件を視野に東京地検特捜部の捜査が進み、最終局面に来ていると報じたのである。実名報道されたのは、国会の参考人聴取でお馴染みの顔――当初から防衛利権の黒幕の一人と目されていた秋山直紀である。日米の防衛族議員で構成する安全保障議員協議会の事務局長などを務め、防衛産業と政界を結ぶパイプ役を果たしてきた人物だ。報道によれば、秋山は3年間で山田洋行などから5億円近くを集め、うち必要経費を除くと個人所得は1億5千万円程度とみられるのに、申告は2千万円だけ。ただ、連休中に訪米、11日に帰国した秋山は報道陣に「(集めた金は)自分の所得ではない。金額もそ ………
オンラインサービスをご利用いただくには会員認証が必要です。
IDとパスワードをご入力のうえ、ログインしてください。
FACTA onlineは購読者限定のオンライン会員サービス(無料)です。年間定期購読をご契約の方は「最新号含む過去12号分の記事全文」を閲覧いただけます。オンライン会員登録がお済みでない方はこちらからお手続きください(※オンライン会員サービスの詳細はこちらをご覧ください)。