2008年6月号 BUSINESS [ビジネス・インサイド]
大阪証券取引所とジャスダック証券取引所の統合が決定的となり、金融庁(旧大蔵省)の天下りポストも消滅する情勢だ。ジャスダックで「統合反対の急先鋒」だった藤原隆会長、渡辺達郎社外取締役の両金融庁OBが退任に追い込まれ、筒井高志社長ら統合推進派が経営の主導権を握ったためだ。これまで藤原氏らはジャスダックの取締役会を牛耳って、統合の前提となるシステムの一本化を否決。さらに大証によるジャスダックの資産査定も拒んだため、筒井社長と筆頭株主の日本証券業協会が「守旧派の一掃」に踏み切った。天下り批判の高まりと、政府系金融機関の再編・民営化のあおりを受け、旧大蔵OBの再就職先は減る一方だ。そんな中で証券界は有力な受け皿になっていた。藤原氏らは「特定の株主(大証)の意向だけで市場運営が左右されるのは好ましくない」と正論を主張していたが、業界では「彼らが統合を嫌 ………
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